(一) 名詞の十津川言葉

 

(2)数詞の十津川言葉

名詞の中で数量、または数によって順序を表す言葉を数詞という。
十津川で用いられたもの、または現在でも用いられている特別なもの二、三あげておく。

方言 説明
・工[く] 労働日数 一工は一人一日分
・荷[か] 荷物 一荷は一梱
・尋[ひろ] 水深、綱、紐 一尋は約一.六米
・臼[うす] 搗物 一臼(餅は約四リットル、穀物は約十リットル)
・遍[へん] 回数、度数 一遍(一回、一度)
・振[ふり] 刀剣類 一振はいっちょう
・張[はり] 提灯 一張は一個
・手 組合せの魚 一手は三枚、五枚
・筵[むしろ] 干し物 1筵は約十リットル
・尺〆 材積 尺〆一本は約四立方米
・升蒔 田畑の面積 一升蒔は約十アール
・工刈 草刈場の面積 一工刈は約一反歩
・本 戸、障子 一本は一つ
・棹[さお] たんす 一棹は一台
・袋 穀類 一袋は約二十八竏[キロリットル]