(七) 接続詞の十津川言葉

 

(1)接続詞のつかい方と種類

女は弱い、されど、母は強い

「されど」という言葉は、上の文節と下の文節とを接続する言葉である。自立語であるが、活用はない。主語にも述語にも修飾語にもなっていない。ただ文節と文節とを接続させるだけである。このような言葉を接続詞といいます。
然し接続詞はその接続させる上にいろいろな意味を表します。その表す意味によって次のような種類に分けることができる。

種類 接続詞
並列の意味を表す接続詞 弟は単車に乗れる、また四輪車にも乗れる および
並びに
また
添加の意を表す接続詞 その野菜を下さい、それからその果物も下さい
おまけに かつ
そうして しかも
それから その上
そして それに
選択の意を表す接続詞 君は国語が好きか、それとも数学が好きか
あるいは または
それとも もしくは
条件を表す接続詞 彼はよく勉強する、だから成績がよい

全部集まったね、では出発します

文章は上手だ、だが字は下手だ

けれども かくて
然しながら だが
したがって でも
すなわち それで
そうしたら では
それだから
それでは かくて
けれど だから
さらば だけど
然らば だのに
すると だって
そこで ですが
それでも ゆえに
それゆえ よって
もっとも ところが
かくして ですから

(2)接続詞の十津川方言

方言 説明 種類
・けんど けれど 条件
・けんども けれども 条件
・それぢゃあすか それですから 条件
・そんぢゃあ それでは 条件
・そんなら それでは 条件
・ぢゃあ では 条件
・ぢゃあから だから
ですから
条件
・ぢゃあが だが 条件
・ぢゃあけんど だけど
ですけれど
条件
・ぢゃっても だっても 条件
・ぢゃあのに だのに 条件
・ぢゃあすか だから 条件
・ほいたら そうしたら 条件
・ほいて そして 添加
・ほいてから それから 添加
・ほんぢゃあ それでは 条件
・ほんぢゃあすか それですから 条件
・ほんで それで 条件
・ほんなら それなら 条件
・ほんでも それでも 条件