「メ」

メイジスイガイ (明治水害)〔地〕
メガ 〔林〕クヮンの使用までは、筏材を括[くく]り合わすために材のコグチに穴をあけて、これにネソをとおして縛った。この穴がメガで、これを開けることをメガヲヌクという。
メカイダリイ 〔形・体〕じれったい。目にあまる。
メガキリヨキ 〔林〕メガを抜くためのヨキ(斧)。メガヨキともいう。
メカチン 〔体〕めっかち。メカンチ、ガンチ、カンチメ。
メガヨキ 〔体〕メガキリヨキ(田戸)。
メカンチ 〔体〕めっかち。メカチン、ガンチ、カンチメ。
メクサリ 〔植〕ツツジ(躑躅)の一種。アホダラツツジともいう(松柱)。ボケツツジともいう(沼田原)。
メグミ
(芽ぐみ)
〔植〕芽。
メゴ 〔植〕芽。
メコジキ
(目乞食)
〔体〕ものもらい(麦粒腫[ばくりゅうしゅ])。メバチコともいう(杉清)。マフングリとも。
メシジャクシ
(飯杓子)
〔食〕へら杓子。杣小屋では銘々に作った。 →ヤマノカミノシャクシ②
メシスエ
(飯据え)
〔葬〕葬列の際、アトトリヨメ(相続人の嫁)の役で、お膳に御飯を載せて捧げて行く(谷瀬)。
メシダンゴ
(飯団子)
〔年・食〕キナコをつけた米飯の団子。盆のミタマ(精霊)のお土産にとお墓に供える(竹筒)。
メシバチ 〔食〕おひつ。
メジロ
(目白)
〔動〕
メツキバラ 〔植〕柊(ヒイラギ)。鬼の目を突くバラ(棘のある植物の総称)の義(宇宮原)。オニノフグリツキ、オニノメツキなど異称が多い。
メッソウ 〔名〕目分量。
メッソク 〔名〕少しの量(平谷)。
メッタクソ・メッタラ 〔副〕みだりに。むやみに。
メッパ 〔食〕弁当用の小判型のワゲモノ(曲物)。大野産のものが有名。コとフタから成る。菜用はサイコ。北、中部にはメッパと呼ぶことが多いが、南部、殊に北山川筋ではワッパという。
メナタ 〔林〕薪樵[こ]り用の鉈(田戸)。
メバチコ 〔体〕ものもらい(麦粒腫[ばくりゅうしゅ])。メコジキともいう(杉清)。 →メコジキ
メハリカゴ 〔運〕径1尺2~5寸、丸口、探さ3尺くらいの目の粗い篭。ワラビ、ゼンマイ、椎茸採りなどに使う。背負い篭(内原)。
メハリズシ
(目張り鮨)
〔食〕飯を握って1枚のタカナの漬菜に包んだもの。大きいので目をむいてかぶりつくから、この名ができた。この頃は上品に小さくして新宮駅などで売っている。 〔注〕タカナの漬菜に直接御飯を入れて包むのが一般的な作り方であった。鮨の芯には漬菜の固い部分を刻んだものを入れて、おかずの足しにした。山働きや草刈り時の実に簡便な弁当であった。タカナの他に白菜やキャベツなどもツケナズシ(漬菜鮨)として使った。
メボシ
(芽乾し)
〔農〕八十八夜に苗代の水を切って干すこと。こうすれば芽が真っ直ぐに立つ(山天・内原)。
メマジナイ 〔動〕目の前でかたまって飛ぶうるさい小虫(那知合)。
メメ ①〔食〕米の女言葉。 ②虫の幼語(平谷)。
メメコ 〔形〕少し(平谷)。
メメズ 〔動〕蚯蚓(ミミズ)。メメンズとも(西川)。メメッタとも。
メメッタ 〔動〕蚯蚓(ミミズ)。メメズとも。
メメンズ 〔動〕蚯蚓(ミミズ)。メメズ。
メン 〔林・出〕スラで下す前に、材のコグチの角がいたまぬように、コグチのヘリを斜めに削いでおく。これを「メンをトル」という(田戸)。 →トウキン
メンゲツ 〔年〕名月。特に旧8月15日の月(上湯川)。 →イモメンゲツ
メンコ 〔農〕牝の仔牛(字宮原・旭)。
メンジカ
(牝鹿)
〔動・児〕クワガタの牝(松柱・西川)。メンジカムシとも。牡はオンジカ(ムシ)。甲虫にもいう(那知合)。
メンジカムシ 〔動〕→メンジカ
メンズリ 〔体〕目に入った塵[ごみ]。
メンタ 〔動〕牝。牝牛。(牡、牡牛はオンタ)。
メンタマ ①〔食・植〕クサギナ、リョウブナなど山菜の新芽。芽の玉か(上葛川) ②〔体〕目の玉。眼球。
メンドイ 〔形〕①面倒な。むつかしい。 ②恥ずかしい。外聞[がいぶん]が悪い。
メンバリ 〔動〕メダカ(西川)。
メンボ 〔食〕麺棒。ソバをウチバンの上でこねる丸棒。
メンメン 〔副〕めいめい勝手に。「おかずはメンメンに取ってくれー」。