十津川探検 ~十津川夏景色~
瀞峡①

 “三国にまたがる声や
    ホトトギス”(読み人知らず)
とうたわれた如く、瀞峡は、和歌山県・三重県・奈良県(十津川村神下)の三県にまたがる峡谷で、その幽邃美[ゆうすいび]は古くから世に知られ、今も数多くの観光客が訪れている。
 かつてはプロペラ船が轟音[ごうおん]を発して、新宮瀞峡間を航行していたが、今は志古[しこ]・瀞峡間をジェット船が行きかっている。
 近年、道路の開通によって、十津川側から陸路瀞峡探勝が楽しめるようになった。

瀞八丁にて
 與謝野鉄幹
   “紀の峡[かひ]に青の瀞観るつと思ふ
      君が髪より そよかぜぞふく”

 與謝野晶子
   “わが小指絹となぶれるそれよりも
      かかる筏を渡す水かな”
 

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