十津川探検 ~十津川言葉~
(三)形容詞の十津川言葉
(2)形容詞の連用形の十津川言葉
 十津川に於ては連用形が「なる」に連なる時は語尾が変化する
(イ)
   「美しくなる」という言葉は「美しゅうなる」とつかう。ローマ字で書いてみると utukusikunaru が utukusyunaru となる。つまり ik が y となる。
 例 苦しくなる 苦しゅうなる
恋しくなる 恋しゅうなる
優しくなる 優しゅうなる
嬉しくなる 嬉しゅうなる
淋しくなる 淋しゅうなる
(ロ)
   「高くなる」という言葉は「たこーなる」とつかう。ローマ字で書くと takakunaru が takonaru となり、aku が o となる。
 例 近くなる ちこーなる
固くなる かとーなる
有難くなる ありがとーなる
つらくなる つろーなる
無くなる のーなる
甘くなる あもーなる
(ハ)
   「寒くなる」という言葉は「さむーなる」となる。ローマ字で書くと samukunaru が samunaru となり、ku が脱落する。
 例 軽くなる かるーなる
よくなる よーなる
広くなる ひろーなる
遠くなる とおーなる
白くなる しろーなる
 

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