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昔の話にぬうら(のうら)。小山手寒行地[かんぎょうじ]山の道に、ひらたあー石が今もあるけんど、そこへ昔々御大師様[おだいしさま]が一休みしようとおもうて、そのひらたあー石んところで休んだんじゃーと。ほいて「どこらへいこうしら」とおもおて、むこうむいてみたら片川[かたこう]道から西中へ降りる道のうね(峠)に大きな松の木があった。そこへとおうだ(飛んだ)らしいちゅう話じゃ。その時、ひらたあ石[いしゅう]のうね(上)に右足と左足の跡を残しているのが、今でもあるんじゃ。片川へとおーだ御大師様を昔の人は祠[ほこら]をこさえて、石の像にして毎年旧の三月二十一日にまつりよったけんど、今は新の三月二十一日にかわってだいじにまつりょるよ。神様じゃーろうこさ、そがあーなとぉいまで飛びゃいいせんじゃろうのら。その足跡ちゅうのは親指だけべつじゃ、ほで、あと四つの指はまるうなってのら、ついとるよ。まったく不思議な足跡じゃのら。 |
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話者 |
小山手 |
大谷 あやの |
記録 |
小山手 |
大谷 勢子 |
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