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今まで飼育していた我家の猫は、マタタビを喰はうとしなかった。体の調子の悪いときでもさうであった。昔から猫にマタタビ、女郎に小判と云ひ、又いろいろの本でもさう書いてあり、猫がマタタビを喰ふ様を述べて、隣の猫まで群がり來たりてよだれを流し、目を細めて喰ったなどと記されてゐる。
さて、今の家の猫は1年半程前に東中の小西より連れて來た猫である。雄の赤トラ猫であるが、これが何とマタタビが好きで、我が藥種として保存してあった枯れたマタタビに跳びつき喰ひ、生のものを与へると好んでポリポリと喰ふ。猫にとり木天□は何か有益なものかも知れぬ。 |
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