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・クサギ 葉が独特の臭いをもっているから臭木と言うらしい。新芽を湯がいて乾操させ、野菜不足を補うものとして使用した。文中にあるように大豆と炊くのが最も合っていたが、ジャガイモとも相性がよい。クサギは良い匂いのする食品である。(現在、クサギを食する人は稀である) |
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・耳漏 ミミダレとも言ったが、田戸ではミミゴと通常言った。耳から膿が出る病である。 |
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・猿の頭の黒焼き 特に猿のコウベと呼んで珍重した。 |
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・猿の肉の塩ベシ 猿の肉を薄く切って塩を多くつけて壺に詰めて保存した。 |
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・栗柴 柴とあるが、十津川では柴といえば葉を指す場合がある。タンニン剤として使用したのであるから、当然、葉のことである。 |
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・ハモゴレ アシビ又はアセビ(馬酔木)を田戸付近ではハモゴレと言うが春に白い小さな花が沢山咲き、新芽が真紅で美しい。灌木である。(アセビのことをハモゴレとあるが、少し上流の下葛川ではハモロと呼称している。この植物にはダニが多いといって花を花瓶にさすことはない) |
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・キツネの小便壺 キツネノショウベンタガと言う。正式の名称はわからないが、地中から突き出てくる白い茎と花をこう呼んでいる。(十津川ではウラシマソウをタヌキノショウベンタガと呼んでいる。) |
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・天南星(ヤマコンニャク) テンナンショウとも言う。有毒。地下茎は食用または漢方薬用とする。 |
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・収斂性(シュウレンセイ) ひきしめる、ちぢめる性質の意。 |
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・罨法(アンポウ) 体の瞳れや痛むところを、水または湯で絞った布を当てて炎症を除く療法。湿布。 |