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火縄銃、管銃、つまり先込めなるも手許の凸起せる火藥口に雷管をかぶせ、引き金によりスプリングにて之を打ち、發火させる。マーストン銃、元込めなるも銃身を捻るとケースの穴の開くもの。
次に村田銃、槓稈遊底ありて銃尾を開きてケースを入れて戻し發射するもの。西洋にもあったらうが、西南の役後、村田少将の發明になるもの。これは、我等の子供の頃よりずっと続き、頬當(ホホアテ)と云ひ、火縄時代の台尻の如く頬に當てて射つもの。肩に當てる床尾のものもあった。そろそろ元折と云ふ。二つに折りて發條を上げて射つもの。之にスプリングの撃鉄の見えぬ無鷄頭と有鷄頭があった。
二連銃とて引き金の二つある絞り筒と平行筒で、鳥又は小動物を射つもの。空氣銃も我の幼時は重い鉄筒のキルク玉の如く中折式となり、散彈を打つようになり、愈々□□れいに性能優れ、遠距離も射てるやうになり、現在に至る。
次に發射の途次、自動的にケース飛び出し装填もなるブローニング五連發が現れた。我20歳住までにこの地に入る。ベルギーのものなりき。この辺の人は、大動物用と鳥類、小動物用を混用する。二連もブローニングも散彈銃なるに、アイデアル弾など云ふ筒形(内部にプロペラあり)の實彈を用ゆ。然し、単なる銃(単發)は、ただ鉛の彈丸を用ひる傍ら有煙火藥であるに反し、之は無煙であり、特に紙ケースを用ゆ。 |
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(昭和34年2月20日) |
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