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現在は殆ど見難い(多少はあらん)が、約20年位前は若い衆の間に娘のゐる家へ夜踏み入り、密會する風が當地にても當然のこととしてあったらしい。但し川上の村、大沼など卑猥極まる程でもなかったらしい。
話がまとまり結婚にまで進む者、拒否される者、中には性行為だけの者,重なって婿に至る者、男に捨てられヤマメゴと云ふ當時としては一方的に辛い立場に立たされ、堕胎を禁ぜられゐる時代、人の指弾を受けつつヤマメゴを産んだものがあった。
娯樂も何もない、封建的の生活の半面に醸し出した夜這ひである。嘗て警察署長之を家宅侵入として取り締まらんと云へるに我が父反対するを聞いたり。 |
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(32、5、3) |
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