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一見、藥賣風のバッチをはき、草鞋の出で立ち。肩車に赤いチャンチャンコを着せた猿を載せ、一寸した種目や網の類をも載せ、いきなり家に入り來たり。念の入ったのは主人のセリフにて忠臣蔵のまねごとをなす。何がしかの金銭をやれば、「ありがとう」の一語を殘して去ってしまふものである。これも消えてしまった。 |
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注- |
(東直晴氏談)-猿廻しは、芸の他に牛のオリヤ(牛舎)の口へ行って、キド(横木)の上へ上らせて踊らせたりし、牛の背中に烏帽子をかむった猿が乗った絵を刷ったお札を置いて行った。それをオリヤの柱に貼った。東氏10歳までの話である。又、猿を捕れば手首を切り落として牛のオリヤの柱に打ち付けておいた。父がやっていたから、東氏も猟師に貰って打ちつけたのが、昭和27年頃まであった。 |
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