十津川探検 ~瀞洞夜話~
性器崇拝の習慣
   大体山で働く昔の人は(今では少々狡くなり、ご馳走を講ふ)山の神を祭るに(コノハナサクヤヒメか)、そのご神体として、小さな小屋風の祠をしつらへ、大は長さ1間より1尺あまりの男根を作りて供御して礼物としたものなり。今も北山村で一度見たり。
 最近は、これも多少移り変はりしにや、削り花てふ板形の木を作り、外皮を削り上げ、クルクル曲がるようになして祭る(項部は花の部小さし)。木花咲耶姫之命と山の神は関はりあるやう………。
注- 山の神に男根を供える風習は、葛川地区では大字下葛川の熊谷に今もある。

瀞洞夜話へ