十津川探検 ~瀞洞夜話~
往時における當地の豪族
   吾の大叔父、84歳にて没する。上平主税の弟子、東藤二郎は云へり。傳へによると、花井(今の花井)より上川村三津のあたりまでに長訓と云ふ豪族あり。(余、案ずるに長訓は楊枝藥師堂の長老にて武力を持つ。大体、豊臣・徳川の交替期らし、追って記す)
 大字竹筒に伊保里(文字果たして然るか)。北山の津久(これも追って稿を改め記す、この人物は大野心を抱き一揆の張本人なり)北山浦向ひの奥に大なる巖窟ありと云ふ。

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