十津川探検 ~瀞洞夜話~
玉置山門のわらじの堆積
   むしろ不思議と思ふ。あの高山、玉置神社の神威は明治復古までは相當なものであったらしい。西は和歌浦、東は名古屋あたりまで、特に漁夫たちの信仰(稲荷社あり)篤く、講を為して祭日には來たらしい。その時、山門の傍らで草履を新たに換へるを慣しとせり。故に、その門の辺りは草鞋うず高く堆積したりと云ふ。

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