十津川探検 ~瀞洞夜話~
雷に撃たれ親子三代死す(新宮発行の新聞に見えた)
   新宮藩侍医某は、親子三代に渉り雷に撃たれて死んだと云ふ話を聞いた。第一は登城の際、登阪の辺にて、第二は自宅某所、第三は鍛冶町でやられた由。第二の場合は便所から出て縁側梅の木のある手水鉢で手洗い中。第三は浴衣で蛇の目傘をさして、よもや俺だけは偶然には参らぬと云ひつつ雷の鳴る最中に通行中。
注- ・登阪 トザ力と読む

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