十津川探検 〜風俗図絵〜
木馬道の通学
  図63
(63) 木馬道の通学
 通学路は木馬道(牛曳き)なれば、図の如く盤木が並べてあった。わしが尋常5、6年當時の通学途中には、こんな危険があった。即ち、雨天には自家製の下駄をはいて行く。心得てはいても、ふとこの盤木にのぼると、下駄のハマを踏み込んで外れぬため、牛の糞混じりの泥中へぶっ倒れた。また、二人並んで歩いているとき、一人が盤木の端を踏むと片方が跳ね上がり、それに足を取られて倒れる。教科書を風呂敷に包んで背負ひ、南口と云ふ両端を絞る様になった弁当入れをかけてゐた。

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