十津川探検 〜風俗図絵〜
小間物売り
  図45(45) 小間物売り
 桐の箱で輕くしてある。何段も重ねてガサは非常に大きく、狭い道は難儀してゐた。中の商品は、針・糸櫛・かんざし・たけなが・爪切り・びんつけ等々、比較的輕いものなり。是を担いで五條から天辻の険を越して十津川に入り、ここら辺までやって来た。ある一老商人は(猪の皮だと云ふたが牛皮かもしれん)、四方をつかみ上げて皮紐で括った靴?を履いてゐた。勿論右左自由。この荷ン棒は(方言ではオコ)ムクロジの木が最上なりと云ふ。

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